台湾のカップルのデート

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「精神のバランスが崩れるのは 機能性・利便性・経済効率
そればかりを基準にするから 精神の健康を保つのは美意識」 by三輪 明宏
参照 ~オーラの泉~

よく分かる・・・この言葉・・・。

これはビニール傘の想い出です。
台湾にいたときのこと・・・。
現地の人に揉まれて、バスで移動していました。

行き先は漁人波止場でした。
ここは台北では有名なデートスポットです。
あるのはベイブリッジ風の橋と大河と、白を基調にしたモダン建築でした。
台北では夜景が綺麗と言われていますが、日本の夜景の名所に比べたら半分も光はありません。

この日の天候は雨。

船を降りたら、人はとっても少なかったです。
「雨なんて、最悪だな・・・」と呟いていたら・・・、
隣の人を見てから、考え方を変えました。

私の目には歩いている男女がいました。
広さが80cmはあるコウモリ傘を、男性が指していました。
一般的にビニール傘は55cm~65cmくらいだから、かなり大きな傘です。
大きな傘なのに、二人は寄り添っていました。
男性はしっかりと女性の肩を抱き寄せ、晴れの日以上に二人は寄り添っているのに、自然に見えます。

「こんな風に傘を使う方法もあるんだね・・・」と思わず言ってしまった。

歩く二人の姿をボンヤリと見送りながら、彼らの揺れる傘を見ていました。
二人の足が止まって、女性のほうに向かって傘が傾きました。
恐らく、キスでもしたんでしょう。
コウモリ傘は二人のシルエットを隠す、良い小道具でもあったみたい。

歩いている二人を見て、日本での生活に疑問を持ちました。

日本の夜景は美しい。
華やかな夜景も綺麗だけど、明るすぎると情緒は消えてしまうときもある。
薄暗い光だと相手の顔を、しっかり見るものだ。
心を通わせるのには良い情景だ。

雨の日は濡れないデートも出来る。
もし、気になっている相手がいるなら同じ傘の中に入れば、相手の気持ちは簡単に分かるわな。
変な恋愛のHow To本はいらないかも・・・?
簡単に相手に接近できるし。

不透明な傘は簡易的なパーソナル・スペースを作る。
人に見られたら恥ずかしくて出来ない行動も、傘は隠してくれる。

便利・機能的・経済的なビニール傘だけど・・・、心の潤いは少ない。
少し隠れている方が、良いこともあるかも知れません。

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